古き良きブルゴーニュの面影を今なお残すサントネそのものの味、フィリップ・ジャノ

【 2014 Santenay Vieilles Vignes – Philippe Jeannot 】

行政区画上の県としてのコート・ドールの最南端の村となるサントネは、生産されるワインの85%が赤という、赤主体のアペラシオンである。かつての評価は今よりもはるかに高く、19世紀前半には現在の約1.5倍となる500ha近い畑からワインが造られ、ヨーロッパ各地で楽しまれていた。今日では、その栄光は忘れられがちだが、シャサーニュ・モンラッシェの丘陵から地続きの地勢や、コート・ド・ニュイに似た地層を持つサントネが、ブルゴーニュが誇るピノ・ノワールの銘醸地であることは疑いようがない。
マット・クレイマーは著書の中で、サントネはおいしい赤の産地であり、その価値は食事との相性での中ではかられるべきだと述べている。

1995年に設立されたフィリップ・ジャノは、所在地こそ近隣のサン・セルナン・デュ・プランとなるが、サントネを中心にワインを手掛けるドメーヌである
設立者のヴァレリーとフィリップ・ジャノ夫妻は、彼らの叔父の一人が運営する醸造所で醸造家として働きつつ、ワイン造りのノウハウを学び、少しずつ畑を買い足し、独立を果たした。現在では、所有畑は10haまで広がり、2人の息子のカンタンもワイン造りに参加している。

栽培では土壌の自然なバランスを尊重し、リュット・レゾネを採用。殺虫剤などの薬剤の使用は最小限に抑え、畑の余分な雑草は除草剤ではなく草刈り機で除去する。また、収量制限のために、全ての区画でグリーン・ハーヴェストや除葉を実施している。健全でクオリティの高いブドウを得るためには、1年365日、畑仕事は欠かせないという。

醸造面では抽出はあくまでソフトに行い、単純な濃さではなく、素直な果実の風味を追及している。畑とセラーで計2回選果した後、完全除硬したブドウをステンレスタンクで約1週間低温浸漬させ、自然酵母で10-14日間アルコール発酵。低い圧力でプレスした後、バリックで10-12ヶ月間熟成させる。

温泉地としても知られるサントネは、きらびやかな発展を遂げる前のコート・ドールの風景を思い起こさせる村ともいわれる。フィリップ・ジャノのワインはまさしく、古き良きブルゴーニュの面影を今なお残すサントネそのものの味がする。どこか素朴な雰囲気が漂う、素直なおいしさを備えた香り高いピノ・ノワールだ。
彼らのサントネは、「望み通りのピノらしいサントネ」というコメントともに、初掲載のギド・アシェット2015年度版で1ツ星を獲得している。

【栽培】
リュット・レゾネ。殺虫剤などの薬剤の使用は最小限に抑えている。畝の間には緑を残し、除草剤ではなく機械で雑草を刈っている。健全でクオリティの高いブドウを得るため、グリーン・ハーヴェストや除葉を全ての区画で行う。

【醸造】
手作業で収穫。選果は収穫中とセラーの計2回。100%除硬し、果実の風味を全てに引き出すために、ステンレスタンクで6日間の低温浸漬を行う。自然酵母で10-14日間アルコール発酵を行った後、空気圧式のプレス機で低圧力で圧搾し、ワインをバリックで10-12ヶ月間熟成させる。

【Santenay Vieilles Vignes】
海抜約400mにある単一区画のブドウから造られる。樹齢は50年以上。熟した赤系果実の豊かな香り。押しが強く荒削りなワインが多いとされるサントネだが、しなやかな果実、クリアな酸、細かなタンニンを備えた味わいは非常に女性的。

品種:ピノ・ノワール 100%


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