目的はテロワールの表現であり、ビオディナミではない、ジャック・セロス

【NV  Jacques Selosse – Lieux-Dits Mareuil sur Ay Sous le Mont】

シャンパーニュ地方コート・デ・ブランのレコルタン・マニピュラン(RM)。コート・デ・ブランの4地区アヴィズ、クラマン、オジェ、メニル・シュール・オジェ、そしてアンボネィ。アイとマルイユ・シュール・アイの自社畑(全てグラン・クリュ)から、平均年産僅か4,000ケースの芸術的なシャンパーニュを造り出す。現当主アンセルム・セロス氏は「良いシャンパーニュは良いワインからしか生まれない、また良いワインは土地と気候と優れた栽培家に恵まれた葡萄でしか造れない。」と語り、自らの手で葡萄畑の土造りから出荷までを実践する。レ・メイユール・ヴァン・ド・フランスで最高の3つ星生産者として紹介されている。

ジャック・セロスはアンセルムの父親が1949年に創業した。1976年アンセルムはボーヌの醸造学校から帰り、アンセルムのワイン造りが始まった。1986年頃から木樽で醸造を始め1993年には全ての収穫を木樽で醸造するようになる。当時、グランメゾンの醸造家は彼を変人扱いしたと言う。日本では1993年6月から販売を開始。

【栽培】
シャルドネは平均樹齢40年。良質の原料ワインを求める為にビオディナミを実践。ビオディナミの暦を使用しているが状況によっては柔軟に対応する。全ては健全な葡萄栽培のための手段で、ビオディナミ自体が目的ではない。アンセルムにビオディナミの信者的なイメージは無い。アンセルムの畑には冬小麦等、土の状況に応じてカバークロップが生やされている。畑に入れば生命に溢れた感覚がダイレクトに伝わり、畑の土のまるで毛足の長い絨毯を踏むようなフカフカした感触と共に、生きた畑が実感できる。
アイとアンボネイに0.7haの葡萄畑を持ち、グラン・クリュのピノ・ノワールから実験的なワインを少量生産している。

【醸造】
一次発酵に228Lと400リットルの木樽を使用。新樽比率10%。樽の材料により味わいに偏りが出ないように5社の樽メーカーに5つの産地の樽材から3種の樽材を組み合わせて樽を造らせる。400リットルの樽は4種の樽材を合わせている。
発酵には自社のセラーに自生する天然酵母をドイツの酵母メーカーに送り培養して使用。醸造後、澱引き、濾過せずに翌年5月頃まで樽熟成。この時点でテイスティングしてボトリングに回すワインと更に樽熟成させるワインに分ける。マロラクティック発酵は行わない。
シュプスタンスは独自のソレラシステムを組む。収穫の翌年、通常の小樽から4,000リットルの大きな木樽に澱と共に移され、次の年には澱を取り除いて4,300リットルのステンレスタンクに移される。毎年、4,300リットルのステンレスタンクから全体の22%をボトリングする為、減った分を大樽から移し、更に大樽の減少分を小樽から移して行く、所謂ソレラが出来上がる。このソレラには1984年収穫からのワインが入っている。

【熟成】
ボトリング後、2年~3年間の瓶内熟成。年間平均気温10℃地下セラーで瓶熟成。
ルミアージュは手作業。デゴルジュマンは瓶口を凍らせずに手作業で実施。デゴルジュマンは客先からの出荷依頼を受けてから実施。デゴルジュマンの日付はボトル裏ラベルに記載される。
デゴルジュマンから半年位経過して、ワインに落ち着きが出てくる。確実に瓶内熟成するシャンパン

【NV Jacques Selosse – Lieux-Dits Mareuil sur Ay Sous le Mont】
マレイユ・シュール・アイにある東向きの単一区画『スー・ル・モン』のピノ・ノワール100%を使用したブラン・ド・ノワール。

品種:ピノ・ノワール 100%

《追記》

【農法】
アンセルムは以前、ビオディナミを取り入れて実践していましたが、次第に疑問をもち始めてやめてしまったそうです。彼曰く「月の満ち欠けが地球上の生命に影響を与えるのは理解できます。ただ、月がある星座の前を通過した時の影響となると話は違う。それが畑の区画や、ぶどうの樹ひと株ひと株に対して、均一に影響を与えるのか?私はそうは思いません。」
また「ビオディナミでは銅の使用が認められていますが、銅が環境に良いとは思えない。私は良識ある農民でありたい。教義に縛られることなく自分の倫理観に立って必要なことをします。目的はテロワールの表現であり、ビオディナミではありません。」

【酸化熟成】
樽熟成も瓶内二次発酵後の瓶熟成も長く施すため、リリースされる時には熟成香がたっぷりなのも「ジャック・セロス」の特徴のひとつです。それは、アンセルムの「酸化熟成は老化ではなく、発展だ」という考え方に基づいています。「パルメザンチーズも3ヶ月だけの熟成ではつまらない。生ハムだって、1年では本当の旨みが出てこない。私が樽の中でワインを熟成させることで出したい個性はふたつあるんだ。ひとつは親から得た個性、つまりその畑そのものの個性。もうひとつは、その年の個性。自生の酵母で自然に発酵させ、イースターまではとにかく何も手を加えない。マロラクティック発酵にしても、私がするしないを決めるのではなく、起こる時には起こる。自然に任せている」。

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