5世代に渡りワイン造りを営んできた歴史ある家系、フレデリック・マーク・ブーリエ

【2013 Saint-Véran – Chateau de Beauregard】

マコネのワインはシンプルで退屈なワインだと言う人がいます。確かに平坦で焦点の定まらないワインに出会うことも多い。しかし一度プイィ・フュイッセの畑を見れば、この土地の可能性にすぐ気が付くはずです。不規則に入り組んで小さな丘状になった畑が連なり、土壌はアルカリ性が強く粘土の下には石灰岩が豊富に含まれています。

ブーリエ家は5世代に渡りブルゴーニュ南部(マコネ・ボジョレ地区)において、ぶどう畑を所有し、ワイン造りを営んできた歴史ある家系。15世紀よりこの地方にその名を残し“Les Burrier”(レ・ブーリエ)と呼ばれるフュイッセ村から7kmの村にあります。マコネ・ボジョレー地区において広大かつ良質の畑を所有することで知られ、その中にはマコネ地区最高峰のひとつと名高いプイィ・フュイッセ・レ・メネトリエールやラ・マレショード、ボジョレー地区のグラン・クリュとも言える丘の斜面に位置する樹齢80年以上のムーラン・ナヴァン・ラ・サロミンなどの畑も所有しています。

常にマコネ・ボジョレー地区のリーダー的存在として、そこに生きる『テロワールの個性』を引き出すことを目指し、妥協のないぶどう栽培を徹底してきました。その姿勢は現当主フレデリック・マーク・ブーリエにより更に強固なものとなり今のブーリエ家を支えています。

リュット・レゾネを基本とし、農薬の使用を最小限にとどめ、土への風通しと水はけを考えた耕作と、樹が健康に深く、強い根を張るように一年の多くの時間を畑仕事のために費やします。現当主フレデリック・マーク・ブーリエは若くから家業であるワイン造りの道を志し、ディジョン大学醸造学科を卒業、農業技士免許を取得。その翌年にはリヨンの高等商業学校においてマネジメントを学び、1998年ルイ・ジャドに入社のちに輸出部長として、またワイン造りにも参加しながらメゾンの中心的存在として活躍し、その後1999年、父ジャック・ブーリエより家業を受け継ぎ当主となりました

またAOCプイィ・フュイッセの代表を務めるなど、地元生産者からも厚い信頼を得ながら積極的に活動を行っています。特にこの地に戻った後に彼が着手したのは『クリマ(小区画)』の地図の作成今までになく詳しい土壌調査を行い、各クリマの土壌特性が一目で分かる様な詳細な地図を仕上げました
『コート・ドールでの経験の後より“テロワール”という概念を強く持つようになった。まずプイィ・フュイッセの複雑なテロワールをしっかりと認識しなくてはいけない。この土地からはコート・ドールに比類する白ワインを造る事が可能だ』

品種:シャルドネ


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ヴィンテージごとのブレの少ないドメーヌ、トロ・ボー

【2014 Savigny-Les-Beaune – Tollot Beaut】

ショレ・レ・ボーヌは今は県道となった幹線道路D974の東側に位置する小さな村。マルサネと同じく村名アペラシオンは得られても、特級畑はおろか、1級畑すらない。それゆえ隣村のサヴィニー・レ・ボーヌと比べても目立たぬ存在だが、この村には偉大なドメーヌが存在するそれがトロ・ボーだ

合計24haもの畑を、アロース・コルトン、ボーヌ、サヴィニー・レ・ボーヌ、そしてお膝元のショレ・レ・ボーヌにもち、とりわけコルトンの丘にはコルトン・ブレッサンドとコルトン・シャルルマーニュ、それにクリマ名のつかないコルトン(コルトン・コンブからなる)の特級畑を有する。

ドメーヌの歴史は19世紀の末まで遡り、1921年にはすでに元詰めを始めていたという。ドメーヌがある通りの名前はリュー・アレクサンドル・トロ。アレクサンドルは現在、ドメーヌを経営する一族の祖先で、ショレ・レ・ボーヌの村長を務めていた。そのアレクサンドルの妻がオーレリー・ボーといい、両家の姓が合わさりトロ・ボーとなっている。
ドメーヌは1990年代までジャック、アラン、フランソワの三兄弟により運営され、今はそれぞれの子供たち、ジャン・ポール(アンヌ・グロの夫)、オリヴィエ、ナタリーの手に委ねられている。

ブドウ畑は施肥をせず、夏季剪定により収量調整。赤ワインの造りは手摘みしたブドウを除梗ののち、コンクリートタンク、またはステンレスタンクを使用して発酵。最初の数日はルモンタージュを行い、その後は日に2回のピジャージュ。樽に移す。新樽率は村名が4分の1、1級が3分の1、特級が50%となるが、パワフルなアロース・コルトンはワンランク引き上げて村名で3分の1、1級で50%である。このドメーヌのコルトン・シャルルマーニュは、東側斜面の頂上、ル・コルトンに植えられたシャルドネからなり、50%の新樽を含み樽発酵、樽熟成だ。

トロ・ボーのワインはどれも果実味豊かでタンニンが丸く、とても洗練されたスタイルで野暮ったさが一切感じられないまたヴィンテージごとのブレも少なく、村名ショレ・レ・ボーヌなどは、定番としてワインリストに常時載せておきたいアイテム。

《Savigny-Les-Beaune》
トロ・ボーの村名畑のワインで、最もエレガントなサヴィニー・レ・ボーヌ。明るめの色調をもち、優しい果実味と清らかな酸味、そしてビロードのように滑らかな喉越し。

品種:ピノ・ノワール


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130年続くサン・トーバンの老舗、ルー・ペール・エ・フィス

【2011 Beaune Montee Rouge – Roux Pere et Fils】

ルー・ペール・エ・フィスの初代が葡萄栽培を始めたのは1885年130年間コート・ド・ボーヌでワイン造りを行ってきた老舗ドメーヌ。1943年に3代目マルセルがサン・トーバンに醸造所を移設。今ではこの地の代表的ドメーヌとなった。現在、5 代目当主セバスチャンと弟のマチューが中心になり、栽培から販売まで 7 人の家族で分担している
『やりたいことをやる為には他人の資本を入れないことが大切。流行のワインを造りたくない。ルーの伝統は古典的なブルゴーニュだから』
ブシャール・ペール・エ・フィスやルイ・ジャドのように、大手企業の資本が入る事が多いブルゴーニュの大規模メゾンとしては、非常に珍しい家族経営

彼等はピュリニー・モンラッシェとシャサーニュ・モンラッシェを分ける峡谷の奥に広がる、AOCサン・トーバンのスペシャリスト10 区画以上所有する最大 ドメーヌでもある
『複雑な地形で土壌もモザイク状に変化するので、畑の位置と土壌をよく理解しないといけない。基本的には標高が高く冷涼だし、急斜面なのでミネラルに支えられたキレのあるワインに仕上がる』
ピュリニーを見下ろす丘の上部は白色泥灰土。粘土と石灰のバランスが良いピュリニーに近い土壌。標高はより高いので骨格のあるワイン。
『ミュルジェ・デ・ダン・ド・シャンはモンラッシェのすぐ上という立地。サン・トーバンらしいミネラルにリッチさが同居する特別な畑』
「アン・レミィ」の上、丘上部は粘土石灰に砂が混じる。冷涼地ならではの酸を中心に軽めのボディで華やか。
ガメイの集落の奥丘の下部は褐色粘土土壌でピ ノ・ノワールが中心。程良い厚み。そして、やはりミネラルを強く感じさせる。

現在、サン・トーバンを中心に13の村に70haを所有。所有畑にはモノポールのムルソー・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ポリュゾも含む。サン・トーバンを中心に123か所の自社畑に加え、人気AOCのネゴシアン・ワインも手掛けている。近年、この品質も上がっている。
『47の栽培家と長期契約を結んで葡萄を購入している。変更せずに買い続けているから僕等の好きなように畑をコントロールできている』

栽培・醸造を担当するのはセバスチャンの弟マチ ュー。醸造は伝統的ブルゴーニュ手法全てオー ク樽で発酵、熟成100%除梗
『目指すピノ・ノワールは強さではなく純粋さ。除梗することで果実をそのまま感じさせたい』
新樽比率は最高で30%あくまでも酸素供給が目的で樽由来の香やタンニンは極力避けている。ワインに樽の要素はあまり感じられない。熟成期間は区画やヴィンテージによって調整する。ピュリニー・モンラッシェの造り手ではなくサン・トー バンの造り手だけに繊細さや素朴さを大切にしている。リッチさや華やかさよりも実直で素直な造り。
『樽は発酵を小さい単位で行う為、そして酸素供給とバトナージュを最小限にしながら澱との接触を効果的行うのに最適。それだけ』

ピュリニー・モンラッシェのレストラン「ル・モンラッシ ェ」のソムリエも彼等のサン・トーバンを絶賛。
サン・トーバンを知りたいならルーを飲めばいい。そしてサン・トーバンをチョイスするお客様はブルゴーニュを理解している人だ』
価格高騰が続くブルゴーニュの中で、高いコストパフォーマンスを感じさせてくれる数少ない産地であるサン・トーバン。 そして、コンブ(峡谷)だからこその地形の複雑さ、畑毎の土壌の個性を知ればもっと楽しめる深さも持っている。 『生産量を減らしている。より質の高いドメーヌ・ワインの比率を高めている。良い区画は自社畑に切換え、将来は100%自社畑にしたい』

品種:ピノ・ノワール


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