モエ・シャンドン家の甥っこ、ニコライ伯爵とその夫人がオーナー、シャンドン・ド・ブリアイユ

1834年、Aymard-Claude de Nicolay/アイマール・クロード・ド・ニコライ伯爵が祖母であったChandon de Briailles/シャンドン・ド・ブリアイユ伯爵夫人(シャンパーニュのMoët etChandonの縁戚)から継承し設立された歴史あるドメーヌ。サヴィニー・レ・ボーヌに本拠を置き、13.7haの畑をを所有。現当主はFrançois de Nicolay/フランソワ・ド・ニコライ氏。平均年間生産量は約5万本、うち60%がフランス国外へ輸出されている。

《栽培》
1980年台初頭、当時は様々の生産者の間で広く採用されていた除草剤や殺虫剤などの化学薬品を使用した栽培が、「ブドウに大きなダメージを与える可能性があり、ブドウ栽培には不適である」とドメーヌでは考え、栽培における各作業を一から見直すことにした。丁寧な畑仕事を行い、薬剤の散布は必要と認められる場合にのみその最低限度を使用することとし、恒常的な使用を中止。散布が認められている硫酸銅も徐々にその使用量を減らし、薬剤の散布についても、緊急の場合のみに限ることとした。
現当主であるフランソワ・ド・ニコライが2001年にドメーヌを継承してから、ワインの品質が飛躍的に向上する。まず栽培をビオディナミ農法に転換。2005年以降は全ての所有畑で自然なアプローチの栽培を行っており、除草剤や殺虫剤を一切使用せず、代わりに自然が持つ免疫力でこれに対応できるようになった。収量は自然と抑制され、人間の介在が必要なグリーンハーヴェストを行う必要は無い。地中深くにまで伸びた根が吸収する、各栄養物やミネラルなどによりワインが「自然さ」を持つ。他に類を見ないキメの細かさと複雑さを兼ね備えたワインを造りだす結果となった。

《醸造》
その醸造法はブルゴーニュにおける「新古典主義」ともいえる方法を採用している。伝統を最大限尊重しながらも、現代的醸造学のアドヴァンテージを活用し、より良い衛生管理を行うことでワインにピュアさをもたらす。赤ワインは、厳しい選果を行い、除梗をしないでコンクリートタンクもしくは開放桶へ。必要最小限のSO2以外の、補酸を含む一切の添加を行っていない。収穫されたブドウの温度が高い場合は、予期せぬ醗酵がおきないよう18度までゆっくりと冷却し、本来果実が持つ繊細なアロマを壊さないように注意している。数日後に醗酵が始まり、醗酵当初は毎日ルモンタージュを行い、次いでピジアージュを行う。定期的に全てのキュヴェの試飲を行いつつ、その温度や濃度をチェック。約15~20日後に発酵桶から澱引きを行うためにデキャンタージュし樽熟成へ。白ワインは、厳しい選果を行い、ブドウは直接圧搾され、48時間かけてデブルバージュ。フレッシュなアロマと複雑さを失わないよう、200L樽で22度を超えない温度で時間をかけ発酵し、その後樽熟成へ。赤ワイン、白ワインともに発酵後に地下のセラーへ移され、古樽を使用し澱とともに熟成。その間、各ワインの定期的な試飲と分析を行う。熟成の第1段階を終了すると、痛めないよう慎重に澱引きを行い、熟成の第2段階へ。これにより、無清澄・無濾過での瓶詰めが可能となり、テロワールがそのままワインに反映されることになる。樽熟成は第1段階と第2段階合わせて14~18ヶ月間。このような発酵・熟成を経たワインは真の長熟ワインとなり、年の経過ととも変化する素晴らしい姿を見せてくれる。