創業者はブルネッロ協会の創立メンバーの一人、ヴァルディカーヴァ

オーナーのヴィンチェンツォ・アブルッチェーゼ氏は、ワインの品質向上のためには労を惜しまず、最善の策を探求する完璧主義者として知られています。1960年代、ブルネロ・ディ・モンタルチーノがまだ無名であった時代から、最高のワイン造りに向けて努力を重ねてきた、ブルネロの歴史の中で非常に重要な役割を果たしてきたカンティーナの一つです。モンタルチーノにおいて、ワイン発展に尽力するグループ、コンソルツィオ・デル・ヴィーノ・ブルネロ・ディ・モンタルチーノの創立メンバーでもあります。現在では250を超えるめんばーのコンソルツィオにあって、設立時から常に要職を務めるモンタルチーノのリーダーとして、なくてはならない存在となっています。

ワイナリーはモンタルチーノの丘の北東に位置し、造っているのはロッソ・ディ・モンタルチーノ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・マドンナ・デル・ピアーノの三種類のみ。畑はなだらかな南西向きの斜面でトスカーナ特有のガレストロ(泥灰土でトスカーナの優良畑に多い)、砂質、泥灰質が混じり合い、熱の保温力にも長けた潜在能力の高い土壌。ヴァルディカーヴァのテロワールの特徴は、昼夜の大きな温度差と、午前と午後で向きの変わる風。この自然環境により葡萄に厚みをもたらし、ワインに複雑味を与えている。エノロゴにはガヤやサン・ジュスト・ア・レンテンナーノなどに携わった名手、アッティリオ・パーリを起用し、近年の評価はさらなる飛躍を遂げている。


イタリアを代表する高級赤ワイン、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。このワインはトスカーナ州フィレンツェの南約120kmにあるモンタルチーノ村周辺のぶどう畑から生まれます。栽培されるぶどうは「小さくて黒いもの」という意味のブルネッロ種。これはサンジョベーゼ・グロッソという名前でも知られています。
1888年、フェルッチオ・ビオンディ・サンティが、このブルネッロという新種の黒ぶどうを醸造し、スラヴォニア産オークで長期熟成させたところ、たいへん美味なるワインに仕上がりました。長期熟成を可能にしたブルネッロ・ディ・モンタルチーノの誕生です。1967年にイタリアのワイン格付けD.O.C.に、1980年にはD.O.C.Gに認定され、徐々に世界的な名声を獲得していきました。

ヴァルディカヴァは創業1953年の家族経営ワイナリー。まだブルネッロ・ディ・モンタルチーノが無名だったころから、このワインの発展のために寄与してきました。創業者のブラマント・マルティーニ氏は、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ協会の創立メンバーのひとりです。
ヴァルディカヴァは、所有していた畑のなかでも特に「マドンナ・デル・ピアーノ(聖母の大地)」と呼ばれる約8haの単一畑に可能性を見出しました。1977年にはブルネッロ初の単一畑から成る「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・マドンナ・デル・ピアーノ」をリリース。その後、同ワインの2001年ヴィンテージがワイン専門誌『ワインスペクテイター』において100点満点を獲得したことで、ヴァルディカヴァの名声は揺るぎなきものとなりました。

“偉大なワインはぶどう畑から”。これはヴァルディカヴァの哲学のひとつです。現在ヴァルディカヴァでは133haの所有地のうち、約28haでぶどうを栽培しています。栽培しているのはすべてブルネッロ(サンジョベーゼ・グロッソ)種です。
モンタルチーノ村は、ティレニア海とアミアータ山に挟まれた場所にあります。日中はティレニア海からの暖かい風が吹き、夜はアミアータ山からの冷たい風が吹き込みます。この昼夜の寒暖差が優れたブルネッロを育みます。
ブルネッロ種は栽培が非常に難しいぶどう品種。そのぶんテロワールを忠実に反映する、正直でごまかしの効かないぶどうです。ヴァルディカヴァではモンタルチーノの伝統と風土に尊敬の念を抱き、自然のバランスに従って正直にワイン造りを行っています。

醸造に関しても、ヴァルディカヴァの考え方は至ってシンプルです。清潔であること。最新技術を導入すること。素晴らし赤ワインにふさわしい最高品質のスラヴォニア産オーク樽を使用することです。スラヴォニアは、オーク材の産出で有名なクロアチア東部の地域。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノには、このスラヴォニア産オークでの長期熟成が欠かせません。
現在、ヴァルディカヴァのオーナーを務めるのは、創業者の孫にあたるヴィツェンツオ・アブルツェーゼ氏です。栽培コンサルタントには著名な農学者であるアンドレア・パオレッテ氏を、醸造コンサルタントにはアッティリオ・パーリ氏を招聘しています。